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【あれから10年】

未曾有の災害が日本を襲ってから10年の月日が流れました。
あのとき、私(副住職)は、まだ僧侶見習いで東京にいました。

強く、長い地震。そしてまるで合成のようにすら思える津波の映像が目に映り込んできました。
未曾有の災害の凄絶さとともに、当たり前のように享受してきたエネルギーがどういったところから得られているのか、思い知ることになりました。

その年の夏、私は僧侶になりました。
節電、節水等に気を遣いながらの修行だった記憶があります。
僧侶となった後は、宗派の研究所に勤め、被災地や全国の原発関連施設などの調査にも多く従事しました。並行して災害対策本部にも従事しました。

10年の間、様々なことをしていましたが、全ての起点に3・11 東日本大震災があると言っても過言ではありません。

3・11に際して書かれた、『アクティブ・ホープ』という本を改めて読みました。仏教哲学者のジョアンナ・メイシー氏は、今、我々が選択すべき「3つのストーリー」を挙げています。
1つ目は、特に生き方を変える必要はなく、成長・拡大を旨として、ただ進めば良かった「これまで通り」のストーリー。
2つ目は、経済衰退・資源枯渇・気候変動・災害・戦争などにより、「これまで通り」が「大崩壊」をするストーリー。
3つ目は、「これまで通り」や「大崩壊」に代わる、社会公正の実現、持続型社会への移行を目指す「大転換」のストーリー。

ジョアンナは今こそ、3つ目の「大転換」のストーリーに力を注ぐべきことを述べています。

10年経ったいま、世界はまた未曾有の危機を迎え、まさにこうした「生き方を問い直す」べき時に我々は生きています。

こうした危機になると自分の無力さを思い知りますが、この10年、自分は何かできることが変わったのか、改めて問い直しつつ、まずはこの震災で犠牲になった方々に心よりお祈り申し上げたいと思います。

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立正寺 〜宮崎から祈りと救いを〜

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